泉北水再生センターのMBR導入に伴う放流先の水質改善について
堺市上下水道局では、堺市下水道ビジョンに基づき、川や海の水環境が良好に保たれるまちの実現に向け、市内で唯一、河川中流域への放流を行っている泉北水再生センターの高度処理化を進めており、平成16年度から2系A2O法施設の運転を開始し、平成26年度末より1系標準法施設において、運転工夫による窒素の段階的高度処理を開始しました。さらに、平成28年度には1系標準法施設の一部を改造し、膜分離活性汚泥法(注釈)(MBR)を導入しました。
工場、事業場に対する排水規制や下水道整備等に加えて、泉北水再生センターの高度処理化が進むとともに、放流先河川である石津川の水質汚濁の指標であるBODの濃度が減少し、平成27年度には石津川の全ての環境基準点と環境準基準点において、環境基準に適合しました。また、水生生物の確認種の数も増加し、平成26年度の河川水生生物調査では仔アユも確認されました。
堺市上下水道局ではこれからも、泉北水再生センターの既存施設を活用し、運転改善の取り組みを継続します。
(注釈)膜分離活性汚泥法とは(MBR ; Membrane bioreactor)
下水や工場排水の浄化を行う「活性汚泥法」の一種であり、反応タンクにろ過膜を浸漬し、活性汚泥混合液から直接ろ過する最新鋭の下水処理方式です。ろ過することにより、標準的な処理方法に比べ、より清澄な水が得られるとともに、従来は必要であった最終沈澱池や消毒槽などの施設を省略することができることで、限られた施設スペースの中で、より効率的な処理を行うことが可能となります。
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更新日:2023年04月03日