公共下水管の改築工事の流れ
公共下水管の改築工事とは
公共下水管の改築工事とは、老朽化した下水管を「管更生」や「布設替え」などの工法で、新しい下水管に再生する工事のことです。
「管更生」と「布設替え」とは
「管更生」とは、道路を掘り返すことなく、老朽化した下水管を内面から補強する工法です。
「布設替え」とは、道路を直接掘って、既設の下水管を撤去した後に、新たな下水管を埋設する工法です。工事完了後、路面の舗装仮復旧を行った後、舗装本復旧を行います。
管更生工事の流れ
準備工事(事前調査・事前処理)
下水管に木の根やモルタル、土砂等があれば管更生工事ができないので、工事の前に下水管を調査する「事前調査」を行った後、下水管をきれいにするために、木の根等があれば、それらを撤去する「事前処理」を行います。
なお、調査にあたり、工事業者が、敷地内の公共汚水桝を開けることがありますので、その際は、ご理解、ご協力お願いいたします。
管更生工事(例)(工法により施工機材等は変わります)
マンホールを開けて、老朽化した下水管の内側に「管更生材」を引き込みます。
次に蒸気や空気等で「管更生材」をふくらませ、固めます。
完全に固まったら完成となります。完全に固まった管更生材は新たに入れた下水管と同等の性能を発揮します。
工事現場周辺住民の皆様へ
工事に先立ち、各町会へ「下水管工事についてのお知らせ」の回覧を依頼し、皆様に工事が始まることをお伝えします。
同時に、市から関係機関等に対し工事に必要な手続きや協議など、工事を円滑に進めるための準備を行います。
工事に向けた事前調査として、工事業者が敷地内の公共汚水桝を開けることもあります。
工事を行う場合、工事現場周辺の住民の皆様には、施工前に、工事業者から「工事のお知らせのビラ」を配布させていただきます。
施工時には道路を使用させて頂きますので、車の出入などへの影響が考えられます。なにかあれば、お知らせのビラを確認して頂き、連絡をお願い致します。
下水改築工事Q&A管
下水管改築工事の対象となった管は、どのような管ですか?
堺市では、老朽化した下水管の計画的な調査を行っており、調査により劣化が判明した管などを対象に、改築工事を行っています。
劣化している下水管はどのような状況になっていますか?
下水管の劣化としては、材料材質の経年劣化や通過車両の衝撃などによる「ひび割れ」や硫化水素による「腐食」などがあり、これらにより、新設した時と比べて耐久性や流下能力が低減しているケースなどがあります。
何を基準に、管更生工法と布設替え工法を選んでいますか?
コスト面や工事現場周辺の住民への負担軽減の観点から、基本的には管更生工法を採用していますが、管更生工法では対応できないような劣化状況(大きな段差等)がある場合などは、現場状況に応じて、布設替え工法を採用しています。
なお、一般的に、管更生工法は、布設替え工法と比較して下記メリットがあります。
- 重機車両の運転時間減少によるCO2排出の削減
- 建設残土や建設廃材の削減による環境負荷の軽減
- 騒音・振動の軽減
- 工期短縮などによる工事現場周辺住民の負担軽減
準備工事(事前調査・事前処理)と、管更生工事はどのくらいの時間がかかりますか?
準備工事(事前調査・事前処理)と、管更生工事は、1スパン(マンホール間)で、基本的に3日ほどで終了します。ただし、連続施工ではなく、日を空けて施工していきます。
標準的な施工例
- 1日目 事前調査:約2時間かかります。管の状態確認や内面の清掃をします。
(約2週間) - 2日目 事前処理:約4時間かかります。木の根などの支障物を撤去します。
(約1カ月) - 3日目 管更生工事:約8時間かかります。下水管に管更生材を引込み、固めます。
注意:上記は標準的な施工時間であり、現場状況により、施工時間は変更します。
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更新日:2023年05月01日