堺市鉄砲町地区における下水再生水複合利用事業について

更新日:2023年04月03日

下水再生水を熱源及び水源として有効活用しています。

堺市とイオンモール株式会社および関西電力グループは、イオンモール堺鉄砲町において、下水再生水を熱源及び水源として有効活用する「下水再生水複合利用事業」の運用を平成28年3月より開始しています。

本事業は、外気温に比べて夏に冷たく冬に温かいという特徴を持つ下水再生水(注釈1)をイオンモール施設内の給湯や空調の熱源として活用するとともに、熱源として利用した下水再生水を施設内の「憩いの場せせらぎ」や「トイレ洗浄水」、施設外にある「内川緑地せせらぎ水路」(注釈2)の水源として活用するものです。

下水再生水を一つの施設内で給湯と空調の熱源として利用する事例および下水再生水を熱源と水源に利用する事例は、いずれも全国初の事業です。

  • (注釈1)下水再生水とは、下水処理場でろ過処理などの高度な処理をされた水です。
  • (注釈2)内川緑地せせらぎ水路とは、市内を流れる内川の上流に市民の憩いの場として緑化整備された内川緑地の中を流れる水路のこと。

下水再生水複合利用事業の特徴

本事業の特徴は3つあります。

1.「熱源としての利用」

堺市の三宝水再生センターで処理された下水再生水を、給湯等の熱源に利用して水温を下げた後、空調熱源として冷房で再度利用します。

2.「水源としての利用」

熱利用後の下水再生水は、イオンモール施設内では、膜処理装置による浄化処理を行った上で、「憩いの場せせらぎ」や「トイレ洗浄水」として活用します。施設外では、内川緑地せせらぎ水路の水源として活用した後、内川に流れ込みます。

これにより、水源として利用するだけでなく、堺市の「堺市地球温暖化対策実行計画」や「仁徳陵・内川水環境再生プラン」、環濠都市堺(注釈3)の再生に向けた取り組みの実現にも貢献していきます。

(注釈3)環濠都市とは、室町時代後半から江戸時代初期にかけて防御のために周囲を堀で取り巻いていた都市のこと。堺市内を流れる環濠の名残とされる。

3.「下水再生水の活用を通じた環境への貢献と街づくり」

本事業は事業主のイオンモールが、環境への配慮に加え、エネルギーの効率的な利用や防災対応など、“まちぐるみ”の視点を取り入れた次世代型エコストア「スマートイオン」のひとつとして位置づけた「イオンモール堺鉄砲町」を中心に、下水再生水などの未利用の地域資源を活用した「快適な暮らし」と「まちの賑わい」が持続する「クールシティ・堺」の実現や、室町時代後半から江戸時代初期にかけて「黄金の日日」を迎えた「歴史文化のまち堺」の魅力の発信を目指す堺市とエネルギー事業を通じた地域活性化やスマートコミュニティの構築に実績のある関西電力グループが連携して取り組むものです。

今後も未利用エネルギーである下水再生水活用の先進的なモデルとして、着実に事業を推進してまいります。

この記事に関するお問い合わせ先

堺市上下水道局 下水道施設課
〒590-0902 堺市堺区松屋大和川通3丁140-2 災害対策センター内
電話 072-229-1725 ファックス 072-229-1800
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