公共下水管の新設工事の流れ
はじめに
公共下水道の下水管布設工事とは、次の3つの管を開削工法や非開削工法(推進工法等)で、新しく布設する工事のことです。
(1)各家庭や工場等から出る汚水(トイレ排水等の生活排水、工場排水等)を流す汚水管
(2)浸水被害を防ぐために降った雨水を流す雨水管
(3)同じ下水管で汚水と雨水を流す合流管
開削工法や非開削工法(推進工法等)の詳細な内容については、次のリンクをご覧ください。
下水管布設工事の主な流れ
(1)現地確認、測量
下水管の布設位置を決定するために、布設予定箇所の調査や測量を行います。
(2)試験掘
ガス管や水道管等、地下埋設物が掲載されている図面をもとに、地下埋設物と下水管が接近する箇所について慎重かつ必要最小限の掘削を行い、地下埋設物の布設位置を確認します。
(3)関係機関との協議
下水管布設工事に支障となるガス管や水道管等がある場合は、埋設物管理者と協議を行い、あらかじめガス管や水道管等を移設する工事を行います。
(4)下水管本管布設
下水管を布設する工事(開削工法、推進工法等)を行います。(写真は開削工法の様子)
(5)取付管および桝の設置
下水管本管を布設後、各家庭や工場等から出る汚水を下水管へ直接流すことができるように、下水管本管と各家庭や工場等を結ぶ管(取付管)と接続用の桝(公共汚水桝)の設置を行います。
注意:桝の設置位置確定のために施工業者、または市職員が「汚水桝及び取付管設置確認書」の記入を依頼します。
(6)仮復旧
掘削した道路を埋戻し、一時的な道路の舗装復旧を行い、歩行者や自動車が通行できるようにします。
(7)本復旧
移設したガス管や水道管等を元の場所に戻す工事等、全ての工事が完了した後に道路の舗装復旧を行います。
工事現場周辺住民の皆様へ
工事に先立ち、各自治会へ「下水管布設工事についてのお知らせ」の回覧を依頼し、皆様に工事が始まることをお伝えします。工事に向けた事前調査として、公共汚水桝の設置箇所等の調査が必要な場合がありますので、ご協力をお願いします。
工事施工前には、工事現場周辺の住民の皆様に、施工業者から「工事のお知らせ」を配布します。
施工時には、道路を使用しますので、車の出入り等への影響が考えられます。質問や相談事がありましたら、お知らせのビラを確認していただき、ご連絡をお願いします。
下水管布設工事Q&A
工事期間中の車の通行等はどうなるのですか?
片側交互通行をする場合は、交通誘導警備員を配置して誘導します。やむを得ず、車両等を通行止めにする場合は、迂回ルートを設定し、交通誘導警備員の案内や案内ビラをもとに迂回ルートでの通行をお願いします。
工事を夜間に行う場合はありますか?
下水道工事の施工に当たっては、近隣住民の方々や、店舗、病院等の利用者への配慮を行い、できる限りの調整を行って工事を実施しますが、昼間時での歩行者、車両の交通量が多い路線等、やむを得ない場合は夜間工事になります。また、大きな交差点部や鉄道下での工事の場合も夜間工事となることがあります。
下水管の工事で道路を何度も掘削していますが、一度で工事は終われないのですか?
下水管布設工事を行う前に、工事に支障となる埋設物を一時的に撤去し、下水管布設工事に支障の無い位置に移設する工事を行います。それから下水管布設工事を行い、その後に一時的に撤去していた埋設物を元の位置に戻します。これらの工事は、各埋設物の管理者が異なったり、深さや工事のスピードも違ったりすることから、同時に行うことはできないため、ひとつずつ順番に工事を行います。
舗装をしたばかりなのに、なぜ再度舗装を取り壊すのですか?
再度舗装を取り壊しているのは「舗装仮復旧」です。これは、掘削後に一時的に仮のアスファルト舗装を行い、車両等が通行できるようにしているものです。仕上げの舗装「舗装本復旧」は全ての工事が完了してから行います。
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更新日:2024年03月07日