雨に強いまちづくり

更新日:2023年04月03日

下水道は、汚水の処理をするだけでなく、市街地に降った雨を川や海へ速やかに排除して、浸水被害を防ぐという役割を担っています。
堺市では、10年に1回の確率で発生する大雨(時間雨量約50ミリメートル)に対応することを目標として、下水道施設(雨水管、雨水ポンプ場、雨水調整池)の整備を進めています。また、近年の局所的集中豪雨による下水道計画を上回る降雨に対しては、浸水被害を最小限に抑えられるよう、下水道への雨水流入を抑制するための貯留浸透事業を推進しています。雨に強いまちを目指した総合的な雨水対策を紹介します。

雨水管の整備

道路や宅地などに降った雨を、川や海へ速やかに排除することを目的として、雨水管の整備を行っています。雨水管の整備は、地区の根幹的な排水施設となる大規模な雨水幹線の整備から、比較的小規模な改修工事まで多岐にわたり、堺市全域の雨水管整備を完了するには、長大な年月を要します。
 堺市では、下流の排水施設の整備状況などを考慮したうえで、浸水被害が多数発生している区域から優先的に、雨水管の整備を進めています。

レールが通っている薄暗い下水管の内部をライトアップし、向かって右寄りに作業員の関係者が立っている写真

道路の下10メートルに、こんな大きな下水管があります。
仕上がり内径2,600ミリメートル
(普通乗用車程度が通れる大きさです。)

雨水ポンプ場の整備

雨水管に流れる雨水は、自然流下だけでは海や川の公共用水域に放流できません。このため、流下してきた雨水をポンプで地上までくみ上げ、海や川へ放流するために雨水ポンプ場の整備を行っています。

鉄塔の横に建っている白と青を基調とした大和川ポンプ場の外観写真

大和川ポンプ場(平成25年4月供用開始)

青く巨大なポンプと、ポンプの横に立っている作業着姿の男性の写真

このポンプ一台で、40世帯分のお風呂の水を1秒で排出します。

雨水ポンプ場の所在地と供用開始年月
名称 所在地 供用開始年月
湊石津下水ポンプ場 西区浜寺石津町西2丁9-13 昭和35年10月
戎橋下水ポンプ場 堺区石津町4丁7-25 昭和42年7月
竪川下水ポンプ場 堺区戎島町5丁8 昭和43年7月
古川下水ポンプ場 堺区神南辺町5丁140 昭和50年6月
浜寺下水ポンプ場 西区浜寺諏訪森町西3丁303-1 昭和63年4月
高段ポンプ場
(三宝水再生センター内)
堺区松屋大和川通4丁147-1 平成17年4月
大和川ポンプ場
(三宝水再生センター内)
堺区松屋大和川通4丁147-1 平成25年4月

雨水調整池

 雨水調整池とは、大量の雨水が短時間に集中して雨水管へ流入したときに、下流の雨水管から雨水があふれてしまわないように、一時的に雨水を貯留するための施設です。
 かつて、阪神高速堺線の沿線は、浸水の常襲区域でしたが、昭和57年の豪雨を契機として、南向陽調整池を整備した結果、浸水被害の回数は格段に減少しました。

雨水貯留施設の概要
名称 所在地 貯留能力
(立方メートル)
共用開始年月
南向陽調整池 堺区材木町東4丁他

15,000

平成2年3月

芦ヶ池調整池 堺区向陵東町3丁

5,000

平成5年3月

新池(長曽根)調整池 北区長曽根町

2,200

平成12年3月

窪田池調整池 北区金岡町

16,500

平成20年5月

新池(菩提)調整池 東区菩提町5丁

15,100

平成26年8月

住宅や手すりに囲まれた大きな調整池の写真

周囲は遊歩道を整備しており、ウォーキングなどを楽しむことができます。

薄暗く大きな柱が何本も建っている調整池に関係者が一人立っている写真

地下を整備した調整地で、集中豪雨によって狭間川の水位が上昇すると、流入水路から調整池に水が流入し下流域の浸水を防ぎます。

25メートルプール、約35杯分の大きさです。

木の看板に金岡ドリーム公園と書かれ、フェンスの先に遊具が建っている写真

窪田池調整池の上部は公園が整備され、市民の憩いの場になっています。

雨水流出抑制施設

雨水流出抑制施設とは、大量の降雨が発生した時に雨水管が雨水であふれてしまわないように、敷地内の雨水が雨水管に流入する前に一時的に貯留するための施設です。

浸水対策の一環として、最近建設された公共施設の『さかい利晶の杜』『堺市立総合医療センター』等の地下にはこの雨水流出抑制施設が設置されました。敷地内の雨水は一時的に地下の空間に貯留され、その後緩やかに雨水管へ流出する構造となっています。それにより雨水管内の水量を抑制し、氾濫に至りにくくしています。

施設の地下に雨水管や雨水流出抑制施設が広がっているイメージ図

雨水貯留タンク

雨を雨水貯留タンクに一時的に貯留することで、雨水の急激な流出を抑え浸水被害の緩和につながります。また、貯めた雨水を、庭木の散水や災害時の生活用水(飲料用には使えません)として活用できます。

雨水貯水タンクを説明する図や、雨水の有効活用を紹介しているすいちゃんのイラスト

内水ハザードマップ

大雨による浸水被害が少しでも軽減できるように、事前情報として内水ハザードマップを公表しております。堺市では、平成20年9月5日に堺市観測史上最大の集中豪雨(時間雨量93.5ミリメートル)が発生しました。 堺市内水ハザードマップでは、これと同様の雨が堺市全域に降った場合を想定し作成しています。

大雨による災害時の連絡先

すいちゃんが右手を広げて微笑んでいるイラスト

上下水道局お客様センターにご連絡ください。

 電話 0570-02-1132(ナビダイヤル)または251-1132

 ファックス 252-4132

この記事に関するお問い合わせ先

堺市上下水道局 経営企画室
〒591-8505 堺市北区百舌鳥梅北町1丁39番地2
電話 072-250-9117 ファックス 072-250-6600
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